EEWEWS-3B 緊急地震速報信号・緊急警報信号 可聴音検知IC

緊急地震速報（EEW）および緊急警報信号（EWS）のアナログ可聴音を聞き分けて検知する機能を持つICです。汎用デバイスとして組込み用途に向いています。自作の防災ラジオから機器連動の保安装置まで、本品はさまざまな応用に利用できます。例えば、警報受信を受けて、機器類の警戒運転への切り替えなどが考えられます。

EEWEWS-3Bでは、10年ぶりにアルゴリズムの最適化を実施したほか、3点時報検知機能が復活搭載されております。改良により消費電力は前製品(-2B)に比べて約40%低減しました。前製品EEWEWS-2Bとは上位互換性があります。前製品で不使用の15pinに『Time Stamp検知出力』が追加されましたが、前製品をそのまま交換可能です。

入力音声は、アンチエイリアスフィルタ回路（CR+Op AMP）を通してラジオやテレビなどの音声信号を使うことが一般的です。フィルタ回路の参考回路図は、付属の取扱説明書内に示されています。

検知対象の信号について

検知対象の信号は以下の通りです。

• 緊急地震速報（EEW）の可聴音声チャイム
• 第一種警報開始信号（EWS-1）の可聴音声信号
• 第二種警報開始信号（EWS-2）の可聴音声信号
• 終了試験信号（EWS-ENDTEST）の可聴音声信号
• 3点時報の可聴音声信号

上記5種類の信号に対して専用のディジタル出力端子があります。また、UART端子を持っており、検知したときにそれぞれの文字を送信します。また、いくつかのUARTコマンドがあります。
緊急警報信号（EWS）に関しては、受信途中のほとんどすべての受信内容をUARTで送信します。これにより、発令年月日等を知ることができます。検知すべき発令地域をUARTコマンドで設定でき、不揮発メモリーへも保存しておくことができます。設定した地域以外の開始信号を検出しないようにできます。不揮発メモリーへの保存を行った場合、地域フィルタの設定は次回の電源投入時に復元されます。

3点時報の検知機能を利用して、実用上十分な(時刻合わせ誤差1s以内)時刻合わせに利用することも可能です。本製品には時計機能は内蔵しておりませんが、±30分以内に合わせられている時刻を00分に同期させる用途が実現可能です。時計の精度が極端に悪い場合(1日で30分以上の誤差を持つなど)でない限り、実用上十分な精度維持機能を実現することが可能です。ある種の電波時計と言えるかもしれません。

詳しくは、専用サポートページを参照ください。

仕様

• 電源電圧範囲：3.0V～3.6V（不揮発メモリー書き込み時を除いて、2.0V程度までは動きます。電池駆動可能）
• 消費電流：約3mA（端子電流を含みません）
• 形状：20Pin 300mil P-DIP、W6.5×D25mm×H5.7mm（ただし実装時）
• 重量：約1.5g
• 必須外部回路：
  (1) 電源パスコン（10uF+0.1uF）
  (2) Xtal 32.786kHz フォーク型水晶振動子
  (3) フィルター回路（取扱説明書参照）

その他事項

本製品に関するご質問や技術サポートにつきましては、専用サポートページをご利用ください。なお、ご質問等の内容によりましてはお答えが困難な場合もございます。
- 本製品には取扱説明書が付属しております。
- 本製品は家庭用民生機器として販売するものではありません。また、ご使用には、電子工作に関する一定の知識を必要とします。
- 検知成功確率について、一定の（１０年程度）実績および試験を経ておりますが、確実な検知をお約束するものではないことを予めご了承ください。
- 本製品は検知デバイス単体で販売しております。必要な周辺回路の部品等は同梱されておりません。

資料

• サポートページ

有限会社日本メカトロニクス社からの受託販売商品です。
輸送上の問題は当社が責任を負います。技術的なご質問には、当社ではお答えできません。
上記技術資料のページなどをご参照の上、ご自身で解決していただく必要があります。

商品コード: NPNMECH-002